「思いやり予算」1164億円も事業仕分け対象(YOMIURI ONLINE)
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政府の行政刷新会議は2010年度予算の概算要求から無駄を洗い出す「事業仕分け」で、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)のうち、基地従業員の給与に充てる労務費を取り上げる方針を固めた。
概算要求額で1919億円の思いやり予算のうち、1164億円が対象となる。仙谷行政刷新相が岡田外相や北沢防衛相らと調整し、週明けの同会議で決定する見通しだ。
在日米軍基地では、司令部の事務職員やレストランやゴルフ場などの娯楽施設職員として計2万5499人(08年度末現在)が働いている。日米両国の特別協定に基づき、このうち2万3055人分の給与は日本政府が、残りは米軍が負担している。この日本側負担分が仕分けの対象となる。
従業員は日本政府と雇用契約を結ぶが、身分は公務員ではなく、民間労働者と同じ扱いだ。ただ、給与水準は政府が毎年決定しており、国家公務員とほぼ同じとなっている。
民主党は野党時代から給与水準が高すぎると指摘していた。労務費を仕分け対象とする方向なのもこのためだ。ただ、従業員数は協定の期限が切れる11年3月末まで変更できない。このため、同会議では、給与水準を基地周辺の民間企業並みに減額することを念頭に置いており、「十数億円程度の削減は可能だ」(政府筋)と見ている。
また、同党は08年に現在の協定が国会で審議された際、娯楽施設の従業員給与の負担に「納税者の理解が得られない」と反対した。将来的には雇用対象の見直しが浮上する可能性もある。
労務費を削減した場合でも従業員数の減少にはならず、給与の減額は米側が給与を負担する従業員にも適用されて経費削減につながるため、政府は米側の理解を得られると見ている。
ただ、給与減額になれば、基地従業員が作る全駐留軍労働組合(全駐労)が反発するのは確実だ。全駐労は民主党の支持基盤である連合の傘下だが、同党が協定案に反対した08年には衆院補選での選挙協力を見直す構えを示したことがある。
(2009年11月7日14時36分 読売新聞)
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2年前の私は、この「思いやり予算」がこれほどまでに注目され、削減に着手されることになろうとは思いもしなかった。大学3年生の今頃の時期、ゼミナールの後期研究テーマとして「思いやり予算」をテーマに選び、研究していた。
そもそも「思いやり予算」は日米同盟の片務性を解消した一つの方法論である。軍事的貢献の出来ない日本が日米同盟において出来ること、それは経済的貢献だという論理で形作られたものだ。
しかし時代は変わった。湾岸戦争での支援金支出に対する国際社会のバッシング(Too Little , Too Late)を経て日本はPKO派遣や、ついにイラクへの陸上自衛隊という英断を行った。ついに、日本が大きな足かせを外す決断をしたのだ。
それを行ってもなお、「思いやり予算」をこれまで同様に続ける意義が何処にあろうか。このたびの予算削減は日本人労務費の削減が主目的のようだが、そもそもの予算の存在意義を問うべきではないのか。
おそらく、民主党左派や社民党の面々は「思いやり予算」の削減に、予算圧縮という主目的以外に日米同盟からの脱却を目指しての、反米的行動としての意義をも目論んでいるのであろうが、私は「思いやり予算」削減と言う行動に対して違う意味を与えたい。それは日米同盟が、正しい姿に変わるという意義である。
しかしこのまま、ただ予算が削減されるだけではそれは果たせない。より日本が世界への貢献を行う覚悟とともに予算削減を進めなければ、ただの反米的行動であり日米関係に悪影響しか与えないであろう。対外関係を伴う予算にメスを入れるということに自分勝手は許されないのである。
もし、日本がこれから自衛隊海外派遣など様々な方策で国際社会への貢献を目指すのならば、私はこの「思いやり予算」削減を歓迎したい。血も流すうえに、金も出す必要はない。なぜなら、金にくらべて、人の流す血と汗は尊く、重大な事実である。そしてそれは、世界の共通認識だからである。
そのうえで「思いやり予算」削減から日米同盟のあり方を問い、日本のこれからのあるべき国際貢献への姿を考えて行くべきなのだ。思想なき予算削減だけは行ってはならない。
この事業仕分け、どうなるか注視していかねばなるまい…。